おなじ景色が見れたらな

いろんな感想ごちゃ混ぜ

2022.08「ザリガニの鳴くところ」読んだよ

【2021年本屋大賞 翻訳小説部門 第1位】ザリガニの鳴くところ | ディーリア・オーエンズ, 友廣純 |本 | 通販 | Amazon

読み終えるのにすごく時間かけてしまった

DMMbooksで毎回読んだところまで栞をつけつつ読んでいたんですが、2021/12から読み始めてる。亀の歩みのような遅さ。

話はあらすじにもあるように、ノースカロライナ州の湿地で男の死体が発見され、容疑者として挙げられる湿地の少女、カイアの物語。ミステリーかと思ったけれど、ミステリー要素ではなくとにかく風景や自然物に対する描写が丁寧で湿地に連れて行かれるような読み応えがあった。

調べたら、作者の方は動物学者の経歴があるそうでそれを踏まえるとカイア視点での動物たちの見事な観察眼がめちゃめちゃ活かされてるな〜と感じます。動物や自然に対する理系的な視点もしっかりと楽しめるのにたびたび現れる文学的な詩も沁みわたる。多才だ。

特に後半の裁判の部分のテンポが最高に良くてそれまでノロノロ読んでいたのに100Pほど一気に読んでしまった。正直、本の煽りで衝撃的な事実が…と書かれていたのでとんでもねえことが起きるのかとドキドキしていたけれどラストにはそれほど驚きはなかった。

文章が圧倒的に脳に沁み込んでくる。読んでよかったです。